【RYUHEI THE MAN】単独インタビュー
リスナーを代表してチクロマーケットが単独インタビューを決行!!
記念すべき第一回目は、日本屈指のディガー兼コレクター「RYUHEI THE MAN」登場!!
RYUHEI THE MAN (universounds / The Man's World Productions)
90年代半ばよりレコード収集、執筆、DJを中心とした音楽活動を始める。
ジャンルを超えた幅広い選曲と安定したプレイには定評があり、現在最も黒いグルーヴを生み出すDJの一人としてファンの絶大な支持を得ている。
また、無類の麺好きとしても知られ、そのソウルフルで安定したススりにも定評がある。
「掘り、コスり、ススり」の三位一体を信念とし、「腰にくるサウンド」と「腰のある麺」をこよなく愛し、「アジアのSHAFT」、「リュウヘイ・ザ・麺」、の異名も持つ。
2001年より国内外のトップ・DJ、コレクターも絶大な信頼をよせるレコード・ショップ universounds を主宰、ブラック・ミュージック全般にわたる豊富な知識をいかんなく発揮している。
2002年にはDEV LARGE、DJ DENKA、KASHI DA HANDSOMEらとMIX TAPE 『BROTHERS ON THE RUN』を、2004、6、7年にはソロMIX CD 『A MESSAGE FROM THE MAN 1/2/3』をリリース。その品質の高さで国内外問わず話題をさらった。
2005年には国内初となるFUNKの7インチのみによるディスク・ガイド 『FUNK 45's』に筆者として参加。2007年にはNEW MASTERSOUNDSなどの再発CDライナー・ノート、DJ SHADOW & CUT CHEMIST 『Brainfreeze / Product Placement』の日本盤DVDの解説を担当。2009年にはレア・グルーヴのバイブルとなるディスク・ガイド 『Rare Groove A to Z』に筆者として参加、BREAKESTRA等の再発CDライナー・ノートも担当。
そして、2009年には自身のキャリア初となるオフィシャルMIX CD 『NEXT MESSAGE FROM THE MAN』をリリース。2010年にはKEB DARGE & PAUL WELLERによるコンピレーション 『LOST & FOUND REAL R 'N' B & SOUL』のライナー・ノートを担当。
レコード・ショップ・オーナー、DJ、執筆と多方面で幅広い活躍を見せている。
TICRO MARKET = 以下 (TM)
RYUHEI THE MAN = 以下 (RTM)
(TM) / まず始めにDJを始めたきっかけについてお願いします。
(RTM) / 学生の頃、レコード狂の友人に誘われて始めました。 “踊る人間から、踊らす人間” になりたいという思いが強かっ たからDJを始めたのかも知れません。
(TM) / そうなんですね。僕なんかモテたい一身だったような感じがします。。。(恥笑)。
では、次に
日本屈指のディガー兼コレクターとしても有名なリュウヘイさんですが、独自の「ディグ=掘る」事の楽しみ方を教えてください。
(RTM) / 本当にとんでもないです。自分は自分の出来る範囲を少し越えた位の追求でここまできましたが、全然まだまだだと思っています。凄い人は周りに沢山いて、そのように呼ばれるのは本当にお恥ずかしい限りです。お店に足を運んで、インターネット も活用してという点で、今自分が思う一番凄い人は、やはりお 店(ユニバーサウンズ)の相方でもある尾川さんでしょうか。 あれだけのコレクションを極めている人が、あれだけハングリ ーに動けるのは驚異的な事だと思います。特に、足を使って一 枚一枚めくって、未だ見ぬ一枚を探すという姿勢も貫く点にお いて最大に尊敬しています。独自の楽しみ方は、一昔前ですが 、LPはジャズのCセクション、7インチはソウル/ファンクのS のセクションから見る事でしょうか。ジャズのLPは~Cole物、 ソウル/ファンクの7インチはSoul~物って良い物が多かった ので。全体的には比較的ですが競争率の低い7インチから見る ようにしています。ただ、他の人が良いアルバムを見つけたの を見ると “うわ~、LPから見ておけば良かった” と思う時は多 々あります。自分にとってレコードを探すのは、お店だろうと インターネットだろうと競技です。早くオリンピックの公式種 目になって欲しいところです。競技名は “男子ディグ” でしょ うか。やるからには金メダル候補になれるようこれからも頑張 ります。
(TM) / やばいですねー「男子ディグ」!公式ユニフォームも作りましょう(笑)!!
近日リリースされた「SHOP -NEXT MESSAGE FROM THE MAN-」が当店でも大好評ですが、本作はどのような思いで制作されたのですか?
(RTM) / ありがとうございます!そう言っていただけると本当に嬉しいです!このミックスCDの話自体は、レギュラーでやっているWAHWAHというイヴェントで一緒にDJしている石井さんという方からいただきました。彼女は、発売元でもあるCCREという会社で働いており、現行/新録のファンク、ソウル、ジャズに非常に力を入れていました。そこで、普段から現行/新録のファンク、ソ ウル、ジャズをプレイし、過去の自分のミックスCDにも収録し、『Funk 45』や『Rare Groove A to Z』といったガイド本でも現行/新録のファンク、ソウル、ジャズのコラムを担当していたことでお話をいただきました。大袈裟ではありますが、“ありそう”で“なかった”分野のミックスCDをオフィシャルで出させていただけたのは、自分にとって本当に大きかったと思います。特に現行の物のファンクやソウルの生音になりますが、自分でもかなり好きで力を入れているので、なおさら嬉しかったです。毎週世界中で7インチやアルバムがリリースされる、あたかも60年代や70年代かのような今の時代は、非常にエキサイティングで恵まれていると思います。凄く楽しいです。もちろん、ヴィンテージなサウンドも大好きなのですが、やはり新譜も大好きです。年代や国や値段は自分には関係ないです。当たり前ですが、良いも物は良い、カッコイイものはカッコイイ、それだけだと思います。
(TM) / 「カッコイイものはカッコイイ」それに尽きますね。聴いていてストレートに伝わってきます!
最近ではここ福岡でも多数 PLAYされていらっしゃいますが、福岡の印象は?
(RTM) / 音楽に対して非常に熱心で積極的な土地だと思います。多くの優秀な才能が産まれるのも納得できます。人が温かく、レコード屋さんが多くて、食べ物が美味しい!どこをとっても最高です!
(TM) / ありがとうございます!九州飲食店活性化のコメントとして頂戴しますー!!
そんな流れで少し脱線しますが、無類のラーメン好きとお聞きしています。リュウヘイさんの舌を唸らせるおいしいラーメンとは。
(RTM) / いやいや、この質問も本線でお願いします!生まれが喜多方ラーメンでお馴染みの喜多方市の隣町(今は合併で喜多方市になりました)だったんですよ。やっぱりそうなると、ラ―メン好きは血筋ですかね。あくまで例えばですが、博多がクイーンズ 、札幌がブルックリン、東京がマンハッタンだとしたら喜多方 はブロンクスと呼ばせて下さい!ただ、この話の流れで微妙な のが、実は本当にラーメンを好きになったのは、Kashi Da HandsomeさんやDJ Shimone君に連れて行ってもらった、横浜家系ラーメンの店なんですよ。この店には仕事が終わって一人で片道40~50分位かけて通ったことがある位ハマりました。あと、相方の尾川さんに教えていただいた新宿の老舗ラーメン屋さんのつけ麺でしょうか。多いときは毎日行ってました。今まで食べたこと がないような衝撃があって、完全にハマりました。それからイ ケてる人がいうイケてる店は自分の行ける限りは攻めました。 やはり音楽と一緒で、自分で確かめないと分からないというこ とも学びました。豚骨と魚介の濃厚なラーメンやつけ麺も好き なのですが、今はストレートなしょうゆラーメンやとんこつラ ーメンにバック・トゥー・ザ・ベーシックしている時期です。 濃い薄いではなく、味の向こう側が感じられる深いラーメンが 好きです。あと “麺とドラムは硬めにつきる” のではないでし ょうか。レコード屋で “掘り” 、レコードを “コスり” 、ラーメンを “ススり” そんな生活です。
(TM) / 喜多方生まれなんですね、ドオリで。。そちらに伺った時は、是非とも濃厚なライフスタイルに便乗させて下さい!!
では、本題に戻りまして、今、世の中では様々なものがデジタル化され、現場では以前より多くのDJがPCでPLAYされている姿をよく見かけます。いちアナログファンとしては少し寂しい気もしますが、RYUHEIさんは今の時代の流れ、現状についてどのようにお考えでしょうか?
(RTM) / これは、今本当に難しいですよね。確かにアナログにどっぷり浸かっている自分としては少し寂しい気はします。ただ、自分が中古レコード店を営んでいて言うのもなんですが、DJとしてデジタルに否定的ではないです。進むべきものは進み、残すべ きものは残すという共存が大切だと思います。むしろ、本当にデジタルを活かせるなら取り入れてみたいとも思っています。 でも、大きさや重さ、針が飛ぶといった事を除けば、やはり一番便利なのはレコードだと思っています。読み込まない、起動しないといったDJにとって致命的な心配はいらないわけですから。自身の作品をつくったりするようになったら、それこそ良い機会なのでデジタルも考えようかなと少しは考えています。出来ればレコードとの共有、ん~でもやはりレコードでやれるだけやりたいです。多分、自分のパフォーマンスを最大限に引き出せるのはレコードだと思います。
(TM) / ごもっともデス。結果、アナログ「愛」ですね!!
では、リュウヘイさんの一押しの5枚お願いします。
(RTM) /
O.S.T. (JOHNNY PATE) / SHAFT IN AFRICA
最も現場でプレイしているアルバムです。自分にとってはこれ ぞレアグルーヴです。鬼才Johnny Pateプロデュースによるブ ラック・サントラの金字塔。スリリングでハスリング。
O.S.T. (JOHNNY PATE) / BROTHER ON THE RUN
『SHAFT IN AFRICA』なども手がけた鬼才Johnny Pateプロデュ ースによるブラック・サントラの金字塔アゲイン。スリリング でスピーディーでグルーヴィと三拍子揃った「BROTHER (Title) 」は、MURO氏ネタとしてもお馴染みです。あのミックス・テー プのタイトルにもなりました。
REBIRTH / EVIL VIBRATIONS SATURDAY MIX
最も現場でプレイしている現行物です。なかなかオリジナルを 越える事はできませんが、このカヴァーは越えるに近い傑作で す。遊び心も最高のパーティー・チューンです。
LUNCH TIME SPEAX / GOING OVER
最も好きな日本人ヒップ・ホップ・グループの一つです。水戸 代表、本物のソウルを感じる数少ない貴重なグループです。MURO 氏やKashi Da Handsome氏が華を添えています。
STONE ROSES / FOOLS GOLD
自分的に隠れキリシタンな一枚です。実は高校生の頃UKのイン ディー・ダンス・ロックが大好きで相当ハマりました。今の自 分の原点は、実はこの辺りのサウンドにもあったりします。特 にマンチェスター、特に特にSTONE ROSESにはどっぷりでした 。RUN DMCもサンプリングしたこの曲は、今でも自分の中で究 極のダンス・ミュージックです。
(TM) / 幅広いですね、まさか LUNCH TIME SPEAXまでくるとは思いませんでしたー。 一番目と二番目のO.S.T.も素晴らしいです。 間違いない!!
最後に今後のリリース予定と、ファンにメッセージをお願いします。
(RTM) / 3月中に今までの自分のミックスCDシリーズ『A Message From The Man』の第四弾をリリースしたいと思っています。また新たな自分からのメッセージが伝われば嬉しいなと思っています。
クラブという現場に来てプレイを聴いていただけるのが、何よりもの自分からのメッセージだと思います。あと、何事も粘り強く諦めずに可能な限り続けていきましょう。Keep On!!!
3月13日に、今乗りに乗っているファンク・バンド、六人の侍ことマウンテン・モカ・キリマンジャロと一緒に福岡のイヴェントに参加しますのでお時間のある方は是非とも遊びにいらして下さい!
(TM) / マウンテン・モカ・キリマンジャロとの共演はかなり楽しみです!!大勢で乾杯しましょう!!
今回、貴重なコメントありがとうございました!!
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Mountain Mocha Kilimanjaro "UHURU PEAK" Release Tour 2010
■3月13日(土) @Early Believers
福岡県福岡市中央区天神3丁目5-19
□open/start 21:00
□Live :マウンテン・モカ・キリマンジャロ
/ モアリズム
□Guest DJ:RYUHEI THE MAN [universounds / The Man's World Productions]
□DJs:Afro-Tee / A-BEAT / Nakagawa / Toyo The Pimp / Hideki Hattori / Yuichi
□前売り¥2,800 /当日¥3,500
(共に要1drinkオーダー)
<Pコード:348-564 / チケットぴあ / Familymart>
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